2月8日、亘理明和女学院教室にて行われた「針供養」に参加させていただきました。

「針供養」とは、針への感謝とお裁縫の上達を願う行事です。


【祭主入場】

本来は、宮司が祭主を務めるそうですが、今回は、亘理明和女学院教室の高橋泰子先生が祭主代行で式典を行いました。


【献饌】山海の幸をささげます


【玉串奉奠】玉串をささげます


【感謝の言葉】高橋泰子先生

「私たちの一生は、生まれるとすぐ初着(うぶぎ)を着せられ、以来死に至るまで衣服の世話に成ります。
その仕事をしている和洋裁の業者はもとより、それを求めて着用する一般の人々も針のお世話に成っています。
針の働きは衣服ばかりでなく、毎夜やすらかに眠るための寝具やお部屋の畳、カーテン。お医者様の注射針等、数えきれない程に、知らず知らず針の恩恵を受けています。
針が折れ、曲がったりして、針としての生命が失われた物の供養をする事も人間として大切な事です。
細い針一本で大怪我をしたり、命さえ失う事も有ります。決して粗末にしないで、裁縫の上達と何事にも感謝の心を忘れずに、針供養を有意義にいたしましょう。

今日一日、針仕事を休み、お針さんには、やわらかい豆腐の上で楽をしてもらい、心からありがとうと感謝いたしましょう。」


【奉針】お豆腐に針を休めます


【奉納運針】皆で運針をして上達を願います

 

【納針】後日、針を針塚に納めるそうです

【祭主退場】

 

【直会】(なおらい)

式の後の会食にも参加させていただきました。

泰子先生が早朝から準備してくださったお赤飯や、干し柿が入ったなます、お煮しめ、皆さんが持ち寄ったお漬物などが並びました。

教室の生徒さんや、泰子先生のご友人の皆さんの針仕事に対する姿勢や思い出に耳を傾けながら、とても楽しい食事会でした。

 

 

針一本に感謝することは、生きていることに感謝することと同じだという高橋泰子先生の言葉が心に残りました。スタッフ一同、何事にも感謝する心を忘れずに、日々を過ごしていきたいと思います。

このような貴重な体験をさせていただきありがとうございました。

 

 

 


式場の中央に飾られていた書には、「感謝」と書かれていました。