2011年に活動を始めたWATALISは、これまで8t以上の着物を扱ってきました。
私たちの元に寄せられた着物地の中から、縁起の良い『吉祥文様柄』を集めて、ご紹介してまいります。
吉祥文様とは、縁起が良く「幸せのしるし」として用いられるおめでたい文様です。たくさんの古い着物地の中から選りすぐった日本の意匠をお楽しみください。
「雪どけ ~流水と花籠~」
大正時代から昭和初期に仕立てられた着物地です。
中央に描かれた「流水」は、曲がりくねって流れ続ける水を文様化したものです。雪どけとともに生まれた一滴の水は、小川となり、やがて大きな流れとなって海に注いでいきます。その様子は、日ごとに成長していく若人のような伸びやかさや力強さを感じさせてくれます。
色鮮やかに紅葉した楓が、「花籠」からあふれ出て水面に舞い散る様は、命の源である水がもたらしてくれる実りを心から喜び、祝福しているかのようです。この着物を着る女性の人生に“豊かな恵みがもたらされますように”と願う気持ちが伝わってきます。
季節を問わず用いられる「花籠」の文様は、四季を通して『幸せへの願い』を身に纏えるように、という親の想いの表れのように思えます。
日本文化の象徴である着物は、限りある大切な文化的資源です。“その美しさを沢山の人に伝え、未来に受け継ぎたい“そんな想いで一筆箋とクリアファイルを作りました。
一般財団法人日本経済研究所の機関紙「日経研月報」の表紙にもご採用いただいております。
https://www.jeri.or.jp/membership/monthly.html
その他の文様についてもご紹介しています。
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